IR情報Investor Relations
株主の皆様には平素は格別のご支援を賜り深く感謝申し上げます。当社グループの第104期の報告書をお届けするにあたり、ご挨拶申し上げます。
当連結会計年度における経済状況は、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減し、回復の動きが見られましたが、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格・エネルギーコストの上昇や世界的なインフレ進行などもあり、先行き不透明な状況が継続しました。
このような事業環境のもと、当社グループは企業価値の増大を目指して、お客様が求める商品・ブランド力のある商品創りに注力してまいりました。具体的には、省エネルギー関連製品、環境対応製品、防災関連製品、生活関連製品、インフラ整備関連製品などの重点分野、およびグローバル化へ積極的な事業展開を推進するとともに、継続してコストダウンおよび省エネルギー・廃棄物の削減に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績は、価格改定を含め、売上高78,607百万円(前期比5.2%減)となりました。営業損益は、原材料価格・エネルギーコストの上昇や円安による仕入れコスト上昇の影響等への対応として、生産性の向上や経費削減に努めましたが、958百万円の営業損失(前期は713百万円の営業損失)となりました。経常損益は、為替差益や持分法による投資損益の計上がありましたが、171百万円の経常損失(前期は117百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、車輌資材、ウレタン、断熱資材で減損損失を計上したことや、繰延税金資産の取り崩しを行ったことにより、8,210百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前期は1,204百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
今後、世界・日本における生産や消費の大きな変化に対応し、持続的な成長を遂げるため、当社グループが保有する技術と経営資源を最大限に活かし、積極的・効率的な展開を図ることにより「企業に社会に未来に、新たな価値を創り続けていくこと」で『人と環境にやさしく快適な生活空間を創造する企業』を目指してまいります。
なお、当社は、当連結会計年度において営業損失の計上、固定資産の減損損失の計上および繰延税金資産の取り崩しに伴う当期純損失を計上しました。これは、車輌資材、ウレタン、断熱資材に係る各資産グループにおいて、価格改定を推進したものの、原材料・エネルギーコストの高止まりや市場環境の変化等による収益性の低下が見込まれ、短期的な回復は難しいとの判断により減損損失を計上するとともに、繰延税金資産を取り崩したものです。
このような状況下、喫緊の課題である足元の業績における収益性悪化の改善を図るべく、当社グループのさらなる生産性向上(コストダウン)に、より一層強力に取り組むとともに、一部製品については価格改定を推進してまいります。加えて、既存事業における付加価値率向上および業務の効率性向上、新規事業創出の推進により、利益を生み出す構造に変革し、早期に収益性の改善を図ります。
株主の皆様におかれましては、一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2024年6月