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ゴム引布ゴム引布とは

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ゴム引布は、一般的に布にゴムを貼り合わせたシートで、布とゴムの特性を併せ持った複合材料です。織布または不織布等の繊維の片面または両面にカレンダーロールで圧延したゴムを貼り合わせて製造する複合シートやゴムを繊維でサンドイッチする複合シートがあります。
ゴムはPVCと比較し、温度によって硬さや強度が変化し難く、0℃以下から100℃を超える温度範囲で硬さや強度の変化が小さく、柔軟性を保持しています。その為、温度条件の厳しい環境下での使用に最適です。当社では、耐候性、耐オゾン性、耐熱性などに優れる特殊ゴムを原料としたゴム引布や、その他、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムを原料とし色々なゴム引布を製造、販売しています。

ゴム引布の製造工程

ゴム引布の製造方法

取扱い合成ゴムの一般的な特性

CSM(クロロスルホン化ポリエチレンゴム)

  • 特に耐候性や耐オゾン性に優れています。

  • 鮮やかなカラー配合が可能で、経年での変退色もほぼありません。

  • 耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性、耐油性、難燃性等バランス良い物性を持ち、過酷な屋外環境条件に優れた耐久性を示します。

  • 軟質PVCのように寒さで硬化することもありません。

  • カラールーフィング材、競技用フェンスカバー、ゴムボート、オイルフェンス外皮材、消防服や防災頭巾、紫外線やオゾン、油、砂、塩水から保護する石油パイプライン保護テープとしても広く支持されています。


CR(クロロプレンゴム)

  • 産業資材用途に幅広く使用される準汎用特殊性能合成ゴムです。

  • 耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性、耐油性、耐薬品性、難燃性、ゴム強度等バランスの良いゴムです。

  • 鮮やかなカラーを出すのが難しく、多くの場合黒色やダークカラーで使われます。

  • CR系接着剤にもなり、接着が容易で強固な点も特長です。

  • 一般工業部品、工業用ジャバラ、ウェットスーツ用のスポンジシート等に使用されています。


NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)

  • 特に耐油性に優れ、ブロイラー等食肉加工所の動物性の油に対して高い効果を発揮します。

  • 環境に優しい非フタル酸エステル、ノンハロゲン設計が可能で、食品衛生法適合品、抗菌・防カビ機能も有することから耐油性食品用エプロンや耐油手袋用途で長年採用されています。カラー配合も対応可能です。


EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)

  • 非フタル酸エステル、ノンハロゲンの配合設計が可能な環境に優しい素材で、耐候性や耐オゾン性に優れ耐熱性・耐寒性・耐油性でも機能を発揮します。

  • 鮮やかなカラー配合が可能で、長期間変退色しにくい点も特長です。

  • 一方でゴム接着加工が難しく、接着には技術を要します。

  • 自動車部品、パッキン材、ルーフィング材、産業廃棄物場の止水シート、その他工業部品等に使用されています。


SBR(スチレン・ブタジエンゴム)

  • 汎用合成ゴム全体の生産量の約80%を占めています。

  • タイヤトレッドや自転車のタイヤ、一般工業用品等に幅広く使用されていますが、NR(天然ゴム)同様、紫外線やオゾン、熱、油等に弱いため、用途に適した配合設計が要求されます。


TPU(ポリウレタン系熱可塑性エラストマー)

  • 熱可塑性のためウェルダー接着加工が可能で、気密体等の用途でも使用できます。

  • ウレタン系接着剤でも容易に接着できます。

  • 非フタル酸エステル、ノンハロゲン素材で環境にやさしく、耐摩耗性、耐油性、耐寒性、耐オゾン性が良好です。

  • エーテル系ウレタンのため耐加水分解性も良好です。

  • (※熱可塑性エラストマーとは常温では加硫ゴム状のゴム弾性を示しながら、高温では容易に可塑化され、賦形(ふけい)可能となる高分子素材です。 合成ゴムでは対応していない熱融着やウェルダー加工が可能な点が最大の特長で、熱可塑性エラストマーの中でTPUは最も歴史の古い材料です。)

FKM(フッ素ゴム)

  • 合成ゴムの中で最も高い耐熱性と耐薬品性を有する素材です。

  • 連続使用温度はー10℃~250℃とされていますが、熱分解開始温度は400℃を超えるため、環境条件によっては250℃を超える高温での使用も可能です。

  • 耐油性・電気絶縁性・難燃性・耐候性・耐オゾン性にも優れますが、合成ゴムの中で最も高価な製品となります。


SI(シリコーンゴム)

  • 特に耐寒性(-60℃)と耐熱性(200℃)に優れた特性を有する素材です。

  • 非粘着性、電気絶縁性にも優れる一方で、他の合性ゴムと比べ機械的強度が低い傾向にあります。

  • 高価なゴムですが、耐候性・耐オゾン性・電気絶縁性・非粘着性にも優れ人体に与える影響が少ないため食品関係や医療用途にも採用されています。


SEP(シリコーン変成EPDM)

  • SEPはEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)をシリコーンゴムで変成し、EPDMの耐熱性、耐候性、耐寒性を向上させたゴムです。

  • 性能的にはシリコーンゴムとEPDMの中間に位置します。

  • ※SEPは信越化学工業の登録商標です。

一般的なゴムの特性

CSM(クロロスルホン化ポリエチレン) CR(クロロプレンゴム) NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)
EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム) SBR(スチレン・ブタンジエンゴム) TPU(ポリウレタン系熱可塑性エラストマー)
FKM(フッ素ゴム) SI(シリコーンゴム) SEP(シリコーン変性EPDM)

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